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【スライド・Q&Aあり】第16回マルチメディアデイジー図書講演会に登壇しました

学習障害の息子たちの情報を発信して早数年。
Kindle出版して1年ちょい。

そんな中、

✅12月3日に読み上げ教科書の講演会をするので、そのうち30分間当事者の保護者として話をして欲しい
✅場所は大阪、交通費出します
✅オンラインでもOK

というオファーが!
そこまで読み上げ教科書を使っていなかったので一度は辞退したのですが、それでもぜひお話をしていただきたいというアツいリクエストを受けてお引き受けしました。

第16回マルチメディアデイジー図書講演会

こちらに登壇(済)
第16回マルチメディアデイジー図書講演会
https://x.gd/shjMO

Kindle出すといい事あるな〜。
しかし、依頼先が私を知ったきっかけはKindleではなく、大昔に作ったYouTubeでした。

もはや、どのアカウントで作ったのかも思い出せない。ログインできない。
400回しか再生されてない。
それでも発信する大切さを教えてくれる。

さて、我が家から大阪まで片道4時間超え。
こりゃオンラインかとあきらめてました。

でも、zoomで打ち合わせしてみて
ご依頼してくださった方とも直接お目にかかりたく、前日入りして現地の友人ともお目にかかれました。

普段、新幹線も乗らないので毎回写真におさめてしまう。

大阪万博準備!

京都に行くけど、大阪には行かないよね?

当日の会場と、スライド準備

講演会の最中

そして、当日も熱量の高いスタッフの皆さまとお会いできて、
「やっぱり、リアルっていいな~~~~!」
と再確認させていただきました。

緊張しましたが、なんとか30分お話できて、Q&Aも考えさせられるものが多かったです。
やっぱり教員より保護者のほうが当事者だから、ほとんどの質問が保護者。
かつ困っているお子さんを目の前にしてこれからどうしたらよいのか…私も胸がキュッとするような共感する内容ばかりでした。

ご一緒させていただいた登壇者の方の情報もこちらに載せておきます。

成松一郎さん

サピエ図書館

「サピエ」は、視覚障害者を始め、 目で文字を読むことが困難な方々に対して、さまざまな情報を点字、 音声データなどで提供するネットワークです。

X(旧Twitter)では事前に予告していましたが、こちらではいつも事後報告ですみません。
お詫びに、当日のスライドを貼っておきます。

第16回マルチメディアデイジー図書講演会スライド

すぐに記事にしようと思ったのに、もう3月…すみません。
宣伝もぬかりない
合理的配慮を受けられる用になるまでが大変でした!
小学校ではツールの使用が認められず。
中学校の通級指導教室の先生との出会いが次男の人生を変えた
しっかり読み上げ教科書を聞けば内容の理解ができる!
よくもこんな大変なことを公立中学校で実現してくれたよなぁと同業者としても称賛しかない
よろしければご覧になってください。印刷して学校にみてもらうのも作戦としてはあり!
PCでの高校受験は、当日事故があったら…など不安は大きいでしょうね。もう、全員CBTにしてしまえ!
高校2年生のうちに、電工一種取りました。学年で1人だけ。何したいのだろうか。
親が先走りすぎることがないようにしたいですね。(自戒を込めて)
こんな感じで30分。もし良かったら呼んでください。

第16回マルチメディアデイジー図書講演会Q&A

当日質問を頂いたものと。またアンケートに書かれていた質問について、私の分かる範囲でお答えします。あくまで個人的な見解だということをご承知おきください。

私の息子は書字障害があり、英単語のつづりが全くできないのですが、息子さんは英語の学習をどのようにされていたのか伺いたいです。
ディスレクシアや書字障害のある方は、やっぱり英語がすごく苦手な方が多いです。うちの2人の息子も英語はまるでできません。英単語の綴りも書けません。長男も社会人なんですけども、スーパーライフの「LIFE」って看板が英語ですよね。道端で指さして、「あれ何て読むの?」って聞かれた時に、読めません。

英語の学習はどうされたかっていうことなんですけども、長男の時には個別の塾でフォニックスをお願いしてやってもらったんですけど、高校入試で英語は5点をとってきました。マークシートなのに…!

次男も個別塾で一通り教えてもらうことはしましたが、英語の読み書きは苦手です。マークシートだと結構クジ運がいい次男は結構40点とか叩き出してきますが、記述なら0点だと本人も言っています。

英語ができないと大学に進学するのは難しいですよね。学校で教員をしていても感じます。逆になんでそんな英語できないと進学先が限られるのかっていうことは大いに問いたいところですけれども、今そういう制度にはなっていないということです。

彼らにとっては英語の読み書きができないことが普通のことなので、そのままを認めてあげるのがいいのかなと思ってます。答えになっていないかもしれませんが…。我が家では英語ができないことに対して、子どもたちを責めることはありません。
事業者における合理的配慮が始まりますが、就職の際はどのように伝えていくことになるとお考えですか?
事業者における合理的配慮は今は努力義務となっていますが、来年度から義務化が始まります。質問にあったように、子どもが就職する際にはどう伝えるべきかということですが、長男の就職に際して、ハンディキャップを持っていること伝えてはいません。

工業高校で、学校斡旋の企業が多く、本人が気に入った企業の求人票を持って担任の先生に相談し、学校から推薦のOKが出たので、会社見学をして就職試験を受け、合格しました。

工業高校の生徒がどのような能力を持っているかということが事業者側である程度理解されており、OBがその企業で働いていることが多いです。そのため、英単語の「b」と「d」を間違えるなど、学生の学力が共有されています。

次男は長男よりも更に文字の読み書きが苦手なため、次男の就職の際は相談をするかもしれませんが、現時点では資格試験を多く受けており、学年で1人だけ電気工事一種の資格を持っています。他にもいくつか資格を取得しており、その能力があることを証明しつつ、就職活動を進めていくつもりです。

普通科高校の場合、卒業生が働いていれば能力的なことは理解されるかもしれませんが、それが不明な場合は、就職活動の際に自分の苦手なことやできないことを担任の先生などを通じて企業に伝える必要があるかもしれません。

そのあたりは、自由に求人票を見て選ぶか、または学校斡旋(普通科の高校はほぼない)で生徒への理解がある企業に就職するかの違いがあると思います。
中学校の時、通級指導以外の授業中はどのように受けられていたのでしょうか?
私の子どもが通っている自治体では、中学生が対象の場合、授業を抜けるのではなく、月に1、2回、一日中通級指導教室で過ごします。通級指導教室以外の授業は、普通の教室で行われています。
私の子もLDがあります。中学入学後のPC利用の合理的配慮はいただけることになりましたが、小学校生活で学習に対するモチベーションが大きく下がっています。息子さんたちにそのような時期はありましたか?もしあればどのように乗り切ったか教えてください。
お子様の小学校生活は、勉強ができないことで少し苦しい時期があり、自信をなくしてしまうこともあったかもしれません。そのような気持ちを保護者の方に伝えるスキルをお持ちなのは、素晴らしいことだと思います。

我が家では、たまたま愚痴をこぼすタイプではなく、勉強が苦手だからと塾に通い、少しでも改善しようとはしていました。できないけれども勉強には取り組む不思議な子どもたちで、たまたまモチベーションの低下に悩むことはありませんでした。自分が子どもと同じくらい勉強ができなかったら、とっくに心折れていると思います。
直接的な答えになっていなくて申し訳ありません。
ご長男さんが次男さんと違うタイプの読み書き障害があるとのことでしたが、どんなタイプでどんな工夫をされてきましたか?
長男は視覚優位のタイプで、耳からの情報を覚えにくい特徴がありました。そのため、視覚的に覚える工夫をしました。

一方、次男は聴覚からの情報の理解には強いのですが、熟語の読みや漢字の書き取りに大きな苦手意識があります。特に、一問一答の質問を耳で聞きながら解答するスタイルを好んでおり、中学生以降もテスト前に協力してもらいたいと頼まれることがありました。長男については、ほぼ中学以降塾にお任せしました。
中学1年学習障害が疑われる女の子の保護者です。中学校で受けたサポートPC読み上げは、どのように実施されていたのでしょうか?PCでの回答入力のフォームはどのように準備されていたのでしょうか?
次男については、中学2年生から定期テストにおいて、テスト問題をパソコンで読み上げ、解答はExcelを使用して入力する方法を用意してもらいました。解答用紙は、PCでの入力が可能な形式でWordまたはExcelで用意しました。この方法を実現するために、聞き取り用と入力用の2台のパソコンを用意してもらいました。
定期考査問題の読み上げに使用したアプリ(ソフト)について教えてください。
読み上げに使用したアプリケーションはワードです。最近はアクセシビリティが強化されており、いろいろなソフトを読み上げが可能なので試してみてください。
小3男子が読み書き困難で、今年通級から支援級に移りました。合理的配慮での学校指定外のパソコンなどの持ち込みについて、どのように交渉したら良いでしょうか?
以前の講演会で伺った内容によると、パソコンを使用することが合理的配慮の一環として考えられていて、特にパソコンでの入力が鉛筆で書くよりも早いことを証明できれば導入が比較的容易になるという話を聞きました。

ただ、その話を聞いてからだいぶ時間が経ちましたので、現在では、例えば板書をタブレットで撮影してそのままノートにしたりと、さまざまな技術が利用可能になっています。

病院や発達支援センターでアセスメントを受け、心理士さんの見立てに基づいて合理的配慮の必要性についてのお墨付きをもらうことが、交渉をしやすくする一つの方法ですね。

また、学校内での端末使用時に故障した場合の責任所在や、学校が考えるリスクについて、保護者としてどれだけ対応できるかを話し合うことも重要だと感じています。
学級や進学先で合理的配慮を求めるために「実績」と「交渉」が必要だと理解しました。保護者や本人にとっての相談場所や支えになるものがあれば教えてください。
確かに実績と交渉は必要だと感じます。我が家の場合、頼りになったのは中学校の通級指導教室の先生でした。毎年担当者が変わりましたが。それぞれ息子をサポートしようという熱い想いのもと支えになってくださいました。

中学の担任の先生も進学を希望する高校に問い合わせてくれました。かなり手厚くしてもらっていたため、たまたま運が良かっただけとも言えます。

この辺りは地域によっても違いますが、教育センターで教育相談を受けたり、療育センターに聞いてたりするのもよいと思います。
学校で合理的配慮を受けられるようにするために、保護者に必要な姿勢や学校との上手な連携方法について教えてください。
今年度より合理的配慮が民間に対しても努力義務から義務化されました。
とは言え、どこでも人が足りていない状態なので合理的配慮は必ずできるようになるわけではないと感じています。

高校であれば。入学前の回答を覆すのは難しいと思うので「できないことはできない」と言われたら進学はあきらめ、あらかじめ合理的、配慮してもらえると明言している学校を選ぶのが良いと思います。

中学校については、公立学校であれば。かなり前から義務になってはいますができる範囲でやってもらえることをお願いするようにしたら良いかと思います。

現場の教員の経験から、保護者の方から高圧的な態度で来られてしまうとやり取りに緊張感が生まれてしまい、気持ちよくコミュニケーションが進まなくなってしまうおそれがあります。

現状から進まないことも今まで多かったと想像します。
つらいこともあるかと思いますが、学校と協力して「子どもを健やかに伸ばしてあげたいという共通の思いで協力しましょう」というパートナー的な態度で接してもらえると学校としてもモチベーションを保てるのではないでしょうか。
合理的配慮を求める際に教育目線と療育目線の間で噛み合わないことがあります。小学校の先生方との話し合いの仕方についてアドバイスがあれば教えてください。
療育面であれば「合理的配慮で便利な道具を使えば解決する」のに、学校では「練習すればできるでしょ?道具を使わなくてもできるようになることが必要だ」ということでしょうか?

とても難しい問題ですね。できれば第三者のコメントやアセスメントを学校に持って行き、見てもらうのが対応の一つとしてあげられるかと思います。

保護者の思いだけだと客観性に欠けている、思いだけで子どものニーズに合っていない、と判断されてしまうこともあるので…。
合理的配慮が難しいとされた場合、どのように対応すれば良いでしょうか?
次男が通ってる高校では合理的配慮が難しいと言われ、はじめから合理的配慮なしでテストを受けることになりました。

その後、定期試験の難易度がそんなに高くないと本人が判断したこともあり、そのままにしてしまい気がついたら高校三年生になってしました。

ただ、テストの結果を見ると点数がすごく良いわけでもないので、「合理的配慮をお願いしていたら、もう少し点数が伸びたのかな~」と思うこともあります。

学校への働きかけも大事ですよね。でも、働きかけているうちに子どもが大きくなってしまい、 卒業を迎えてしまう悔しさはとても分かります。答えになってなくてすみません…。
中学校での合理的配慮の相談は、入学前からしておいた方が良いでしょうか?
もちろんしておいた方が良いと思います。

小学校で合理的配慮の実績があるのであれば、それらの記録をまとめて中学校に申し送りしてもらうことや、教育センターに相談して中学校の特別支援コーディネーターと中学前に話し合っておく必要があるでしょう。

我が家の子どもたちも、事前に小学校や教育センターから申し送りをしてもらい、事前に特別支援コーディネーターの先生と面接をしました。
個別の合理的配慮ではなく、お子さんたちの生きやすい社会を作るための将来像として、どのような環境整備を望みますか?
これはとても難しい質問ですね。質問者の方に考えを聞いてみたいところです。

個人的には、「障害」とレッテルを貼らなくても、それぞれが自分の持っている能力やできることで社会に貢献できて自分を否定せず生きていける。

そんな社会を作るための環境整備ができたらいいかなと思います。何から始めたらいいでしょうね?

子育て体験談で良ければ、講演やお話し会などお仕事お受けしますのでお声掛けください!

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