「子どもが漢字を書けない」
「文字のバランスが悪すぎて、マスの中におさまらない」
そんな“書くことの困りごと”に直面していませんか?
お子さんが小学校に入って、ひらがなや漢字の書き取りでつまずいたとき、最初に疑うべきは「練習不足」ではなく、「書字障害(ディスグラフィア)」かもしれません。
「書字障害(ディスグラフィア)」は、学習障害の一種で、文字を正しく書いたり整えて書いたりすることが難しい特性です。
本人の努力不足ではなく、視覚・運動・記憶などの機能にちょっとした「ずれ」があることで、どうしても書くことに困難を感じてしまいます。

ひたすら繰り返して書くだけでは身につかず、本人も嫌になってしまいます。
でも、適切なアプローチでトレーニングすれば、少しずつスムーズに書けるようになる可能性があります。
そこで今回は、自宅で気軽に取り組める「書字障害のある子ども向けトレーニングアプリ」を3つご紹介します。
項目 | Oska Writing Lite ![]() | もじルート ![]() | 点描写 ![]() |
---|---|---|---|
主な対象 | 書字障害のある子(特に構造理解や書き順が苦手) | 筆圧が弱く、書くことにストレスを感じる子 | 視覚と手の協応、集中力に課題のある子 |
機能・特徴 | ひらがな・カタカナ・小学生で習う漢字に対応。子どもの学び方に合わせた対応 | ひらがなのなぞり書き練習、音声ガイド、書き順フィードバック | 点つなぎで視る力、覚える力、再現する力を鍛える |
おすすめ ポイント | 漢字の構造を理解させたい子にぴったり | 鉛筆を使わず、ストレス少なく練習できる | 短時間で集中力と再現力アップ |
App store | Oska Writing Lite | もじルート | 点描写 |
Goole play store | Oska Writing Lite | もじルート | 点描写 |
どれも実際に特別支援教育や家庭学習で注目されているアプリばかり。
書字障害のある我が家の息子たちが小さいときはタブレットもまた普及しておらず、同じ内容の練習を紙で行っていました。
紙だとすぐ破けるし、親がつきっきりで見ないといけないし…でも、スマホやタブレットなら紙も鉛筆も消しゴムも不要です。
上記の表に掲載したアプリは、おためし版は基本「無料」で使えます。ぜひ今すぐ試してみてください。
- 自宅で気軽に取り組める書字トレーニングアプリ3選
- アプリごとの特徴や、どんなお子さんに向いているかの具体例
- 書字障害のお子さん向けにこの3つのアプリをおすすめする5つの理由
「これならできそう!」と感じてもらえる工夫を凝らしたアプリばかり。詳しい使い方やおすすめポイントをチェックしてみてください。

学習障害の息子2人の母
ぴーたん
25年間高校教員を勤め、現在は特別支援学校勤務。
これまで、多くの発達特性のあるお子さんたちと接してきました。
私自身、学習障害のある息子たちを育てながら、家庭と学校の両面からサポート。
このブログでは、保護者の「どうしたらいいの?」に寄り添い、実体験や役立つ情報をシェアしています。
さらに詳しいプロフィールはこちら。
Oska Writing Lite (オスカ・ライティング)


書字障害の子ども向けに開発された、専門性の高いアプリ
Oska Writingは、書字障害を持つ子どものために開発された、珍しい日本語アプリです。
従来の「なぞり書き」とは違い、文字を構成する基本的なパーツや動きを視覚的に理解させる工夫がされています。
記憶や空間認知に課題のある子でも、視覚的なガイドやフィードバックで、形の定着を目指せます。

学びのタイプによって漢字練習法を切り替えられるのがこのアプリの強みです!
人の学び方には「同時式」と「継次式」の2つのタイプがあります。
- 同時式…全体をパッとイメージでとらえるのが得意で、図や色を使った説明、先に全体像を見せる方法が合います
- 継次式…順を追って一つずつ理解するのが得意で、手順に沿った説明やノートに整理して書く勉強法が向いています
どちらも優劣はなく、それぞれの特性を知って学び方を工夫することが大切です。
自分や子どもに合った方法を見つけることで、学習のストレスを減らし、理解が深まります。

ちなみに、我が家の長男は同時式の学びのタイプでした!

学習ガイドを見て、その子にあった適切なデバイスや漢字の提示方法を確認できます。
特別な検査をしなくても、認知特性(学び方)を大まかに知ることができますよ。

設定画面で、なぞり方、筆のタッチ、文字の色の変更、見本の濃さなどを調整できます。

継次式の画面は、一画目から順番に書き順の色がつきます。大人もやってみたら、書き順を間違って覚えていたなんてことがありそうです。

「自己評価」「支援者評価」「保存する」を利用すれば、どの漢字を練習したか分かるようになっています。

漢字のふりがなや、熟語のふりがなのあるなしもチョイスできます。熟語の読み方を学ぶためにこのアプリを利用するのもありだと思います。
Oska Writingの特徴
- 小学1年生で習う漢字80字と、ひらがな・カタカナに対応
- 練習モードとテストモードを切り替え可能
- 書字障害に特化した構成で、書く前の理解を重視
Oska Writingはこんな子におすすめ
- 書き順が覚えられない
- 漢字の構造が理解しづらい
- 普通の漢字ドリルでは効果がなかった
Oska Writing Liteは無料版で、小学校1学年分しか使えません。
Oska Writingがお子さんの学び方にあった場合は、3,000円で全学年の漢字学習ができるよう全機能が開放されます。6学年分が3,000円?!お得すぎん?
しかし、なにか由来があるとはいえ、「Oska Writing」が漢字学習のためのアプリだと思わないんじゃないかな…。
「書くのが苦手な子どもでも学びやすい漢字アプリ」みたいにもう少しネーミングをどストライクにしてほしいですね。

②もじルート


なぞり書き+音声ガイドで「書く感覚」をサポート
「もじルート」は、ひらがな・カタカナ・数字などの「なぞり書き」に特化したアプリ。書字障害の子どもにとって、鉛筆での書字練習は負担が大きいことも。
タブレットを使って「指でなぞる」ことで、スムーズに書く感覚を育てることができます。

専門家の先生からも、なぞり書きや空書きをすすめられました。

車と一緒に指でなぞります。

文字の場合は、書いたあと「あ」と読みを教えてくれます。
ひらがなは読みが1種類しかないので混乱は起きにくいと思いますが、本当にひらがなを読めているかも確認してあげてください。

ひらがなだけでなく、カタカナやアルファベットも練習したい場合はストアで課金が必要です。でも、まあお安いです。
お子さんのお気に入りになったらぜひ続けて練習させてあげてくださいね!

もじルートの特徴
- 書き順が丁寧にガイドされる
- 音声でサポートが入り、視覚・聴覚両方で学べる
- 正しく書けたかをフィードバックしてくれる
もじルートはこんな子におすすめ
- 筆圧が弱くて鉛筆がうまく使えない
- 書くことに強いストレスを感じている
- 書き順を覚えたい
③点描写(点つなぎ)


見たものを再現する力を育てる、視覚と運動の協応トレーニング
一見シンプルな「点つなぎ」ですが、実は書字障害の支援にも効果的です。
文字を書くときに必要なのは「目で見た形を、正しく手で再現する」力。このアプリでは、そのトレーニングが自然に行えます。ルールがわかりやすく、ゲーム感覚で続けやすいのも魅力。

はじめは、「なんじゃこりゃ」というくらい簡単です。ステージ5でこのくらいの難易度。
でも、お子さんが「見ながら」または「覚えて」書けているか確認することはとても重要です。もし、どちらかができていなければ黒板の文字をノートに写すことはできないんですよ。

お子さんの書字障害を疑っている場合は、「目で見て」「覚えて」「手で再現する」=「眼と手の協応」この3つセットでできているのか、スモールステップに区切って確認し、できない部分の練習を一緒にやってあげてください。
我が家の息子も、この「眼と手の協応」ができなかったため、小学校にあがってから点つなぎやマスコピーなどのトレーニングを行うことでかなり改善しました。

まさか、「見る力」が「書く力」に結びついてるとは…!意外でした。
点描写(点つなぎ)の特徴
- 点を順番にたどることで、形の構造を視覚的に学べる
- 集中力・空間認識・手先の巧緻性の向上に
- 短時間でも取り組めるので、隙間時間にぴったり
点描写(点つなぎ)はこんな子におすすめ
- 字を写すのが苦手
- 文字の位置や大きさが安定しない
- 集中力を少しずつ伸ばしたい
書字障害のある子に上記のトレーニングアプリをおすすめする5つの理由

書字障害のある子どもにとって、「書く」ことは単なる学習ではなく、時に大きなストレスや挫折につながる課題です。そこで活用したいのが、専門的な支援の考えを取り入れたアプリたち。
紙や鉛筆では難しいトレーニングも、デジタルなら無理なく取り組めます。保護者の方に向けて「なぜこの3つのアプリをおすすめするのか」を、5つの観点からご紹介します。
お子さんの「できた!」を引き出す一歩として、ぜひ検討してみてください。
理由① 文字を覚える以前の問題をクリアできるから
「文字が覚えられない」と感じる子どもたちの中には、実はもっと手前の段階――「形を見て捉える」「構造を理解する」といった力に困難がある場合もあります。
たとえば「口」と「回」の違いがわからない、という子もいるでしょう。
Oska Writingのようなアプリでは、こうした基礎的な部分からビジュアルでアプローチ。
点描写では、見た形を目で入力し、手で再現するという基本的な出入力の練習ができます。
もじルートも、ガイドに沿って指を動かせるか、ひらがなの音と文字を理解できているかの確認ができます。
なぞるだけでなく「構造を見せる・覚える・感じる」工夫がされており、書字障害の子にぴったりです。
理由② シンプル・イズ・ベスト!短時間で取り組めるから
学習に苦手意識がある子どもほど、長時間の勉強や複雑な操作にはすぐに疲れてしまいます。ですが、「点描写」のようなアプリなら、ほんの数分からでもOK。
ルールも簡単で、点をつないでいくだけで視覚と手の協応トレーニングができるのが魅力です。
「これならできた!」という小さな成功体験を積むには、シンプルで短時間にできるツールがいちばん効果的。
毎日のスキマ時間に、ゲーム感覚で無理なく続けられます。
理由③ 多機能のアプリはどの能力を伸ばすためなのかわからなくなるから
最近の教育アプリは多機能なものが多く、「めっちゃ便利そう!」と思っても実際に使ってみると、お子さんが何を学べばよいのか分かりづらいという声もあります。
書字障害の子どもには、特に「目的が明確なアプリ」が合っています。
「もじルート」はなぞり書きに特化しており、視覚と聴覚の両方で書き順を身につけるサポートができます。特定のスキルをしっかり伸ばしたいなら、「機能が少ない=わかりやすい」は大きなメリットです。
理由④ 紙での取り組みは鉛筆と消しゴムを使うだけで疲れるから
書字障害のある子どもにとって、紙のプリントに鉛筆で書くという作業は、思っている以上にエネルギーを使います。筆圧のコントロールが難しく、何度も消しては書き直す……。
それだけで学習への意欲が下がってしまうことも。そんなとき、タブレットやスマホを使って「指でなぞる」トレーニングは大きな助けになります。
スムーズな操作で、手軽に「書く感覚」を養えるので、まずは楽しさを感じるところから始められます。
理由⑤ 特別な機器は不要、合わなければすぐ辞められるから
専用の学習機器は高額だったり、継続が難しかったりすることもあります。でも、今回ご紹介しているアプリはすべてスマートフォンやタブレットで気軽に使えるものばかり。
無料から始められるものも多く、合わなければすぐ別の方法に切り替えることができます。
まずは「試してみる」ことができるのも大きな魅力。お子さんに合った方法を無理なく探すことができる、保護者にとっても安心な選択肢です。
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まとめ|書字障害の子に「楽しく取り組める」トレーニングを
書字障害のある子どもにとって、「書くことが苦手」なのは決して怠けではありません。

ふざけているわけでも、怠けているわけでもないんです!
でも、適切なツールを使って「書く力」を支援することで、少しずつ自信をつけていくことは可能です。
今回ご紹介したアプリは、どれも「楽しく」「無理なく」「繰り返し」取り組める工夫がされています。
- ✍️ 専門的な支援設計の「Oska Writing Lite」
- ✍️ なぞりで安心感のある「もじルート」
- ✍️ 協応動作を育てる「点描写」
お子さんに合ったアプリを選び、毎日の中に少しずつ取り入れてみてくださいね。
「書けた!」の喜びが、学ぶ意欲をぐっと伸ばしてくれるはずです。
計算が苦手なお子さん向けのアプリはこちら↓の記事をご覧くださいね。
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▶︎ まるぐランド for HOME ─ ベネッセが“学習につまずきのある子”のために本気で考えた、読み書き特化型プログラム
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